2011 年 8 月 5 日
ラベル: 新しい管理画面最適化

前回の記事でご案内したユーザーの国別レポートは既にご確認いただけましたでしょうか。今回は、 国内外トラフィックの傾向に合わせた最適化をご案内します。


3 つのサイトのタイプ


前回ご案内しましたように、国別のレポートを確認しお持ちのサイトのトラフィックの傾向が以下の 3 つのどれに当てはまるかをご確認ください。

A. 日本国内、海外の両方から一定のトラフィックがあるサイト
B. 日本国内のトラフィックは多いが、海外からのトラフィックを十分に得ていないサイト
C. 海外からのトラフィックが、日本国内からのトラフィックを上回っているサイト

トラフィック3 タイプ 図



5 つの最適化方法
海外のトラフィックへの対応策は大きく 5 つの方法が考えられます。上記のそれぞれのタイプにどの最適化方法が適しているかを以下の図でご案内します。

国内外トラフィックの傾向に合わせた 5 つの最適化方法


それではひとつひとつの最適化方法についてご案内します。

1. DFP スタンダードの利用

DFP スタンダードとは、ウェブサイトに広告を配信するためのツール(アドサーバー)です。
純広告(広告主に直接販売される広告)、アドネットワーク、アフィリエイト広告、自社広告などを配信されている方向けに、それらの広告を同一枠内で掲載できるプロダクトです。

DFP スタンダード 概念図

*DFP スタンダードの詳細については DFP スタンダードの公式サイトをご覧ください。また、DFP スタンダードの具体的な利用法は DFP ガイドブック [PDF] をダウンロードの上、ブログ: 誰でも使える DFP スタンダードシリーズをご参照ください。


国レベル設定を活用する
サイトのトラフィックの傾向が上記のタイプA・B のサイトの方で、日本ユーザー向けの純広告やアドネットワークを利用されている場合、DFP スタンダードの配信設定を国単位で設定することによって効果的な AdSense の収益増加が期待できます。
  • 日本のユーザー : 純広告/他社のアドネットワークを配信

  • 海外のユーザー : AdSense を配信

DFP スタンダードの地域ターゲティング設定は国レベル、州/県レベル、市町村レベルの 3 つのレベルで設定することが可能です。(参照: DFP スタンダード ヘルプ: ターゲティング設定)

AdSense の大きな強みの一つは、世界中のほとんどの言語で広告在庫があるという点です。上記のような方法であれば、日本にいるユーザーには日本ユーザー向けの広告を表示しつつ、海外のユーザーにはその地域に合わせた広告、その地域にあわせた言語の広告が配信されます。


2. カスタムチャネルへの英語解説の追加

広告在庫の中で最も豊かな広告を持っているのが英語圏の広告主です。もし、既に海外からのページビューがあり、海外の広告が配信されている場合、カスタムチャネルに英語表記を追加することで、英語圏の広告主にお持ちのサイトをよりアピールする事が可能です。

カスタムチャネルは一つのユニットにつき、5 つまで設定することが出来ますので、その中の一つを英語でご記入下さい。チャネルには、広告掲載ページの種類(トップページなど)や広告掲載位置、サイトの説明や言語をいれてください。(参照:広告プレースメントの概要と作成方法)

*なお、すでにカスタムチャネルを設定されている場合は、これまでのデータを引き続きトラッキングできるよう、既存のカスタムチャネルは外さずにもうひとつカスタムチャネルを追加されることをおすすめいたします。


3. 英語のコンテンツの追加


既に日本でのトラフィックをある程度得ているサイトの次のステップとして、多言語展開(特に英語コンテンツ)の作成をおすすめ致します。

英語を利用するインターネット ユーザーは日本語のユーザーよりも格段に多く大きなマーケットといえます。さらに Google では、ほとんどの言語で広告在庫を持っており、その中でも英語の広告在庫を豊富に持っています。日本でのユーザー獲得後の次のビジネスの展開として、お持ちのサイトの多言語化をご検討いただければと思います。実際に多言語展開を行い収益が倍増したケースも多々あります。

Inside AdSense では、今後こうした多言語展開に成功されたサイトもご紹介していく予定です。(ブログの更新はフィードメールTwitterにて配信しています。)


4. 高機能端末サイト・アプリケーションの作成


高機能端末、いわゆるスマートフォンのユーザーはますます右肩上がりの増加を続けています。

先日リリースしましたプラットフォーム別レポートを利用すると、高機能端末からどの程度トラフィックがあるかを確認することができます。

高機能端末からのトラフィックがある場合は、高機能端末向けサイト、もしくはスマートフォンに最適化されたサイトを作成することで、より効率的な収益向上が期待できます。特に、モバイルコンテンツ向け AdSense の高機能端末対応機能を利用すると、ユーザビリティの向上、収益向上の両面に効果がありますのでぜひ積極的にご活用下さい。

また、サイト運営者様がアプリケーションをお持ちの場合、アプリケーションからお持ちのサイトにリンクを追加することをおすすめします。具体例としては、以下のような方法があげられます
  • サイトの最新情報へのリンクを追加

  • 新コンテンツ、ユーザーがコメントできる掲示板などを高機能端末向けサイトとして作成

実際に、こうした施策で海外からのトラフィックを増加させた事例も多々あります。
既に海外のユーザーにも利用されているアプリケーションをお持ちのサイト運営者様は、是非アプリからお持ちのサイトへのリンクの追加と高機能端末向けサイトをお試しください。


5. +1 ボタンの設置


+1 ボタンは、ウェブ上のお気に入り、同意見、おすすめを共有できる機能です。

+1 ボタンを設置すると、ユーザーが検索結果上で友人や知り合いにおすすめサイトとして共有してくれる可能性があります。+1 ボタンの結果は日本語の検索結果だけでなく多言語の検索結果にも反映されるため、多言語の検索結果からのトラフィックの向上も期待できます。

+1 ボタンはウェブマスター セントラルの+1 ボタンツールからコードを生成してページに設定してください。(参照: +1 を日本のサイト運営者様にも)


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追記(8/19/2011)
トラフィックの画像が説明文と合致していなかったため修正いたしました。
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Posted by Inside AdSense チーム


AdSense ではこれまでの管理画面の提供を段階的に終了する予定です。お早めに新しい管理画面へ移行されることをおすすめいたします。

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