dinos はカタログ、テレビ、インターネットによる総合通販会社で、オンラインショッピングサイトでは、テレビやカタログで見た商品を購入したり、インターネットで商品を探して購入することができます。
 2000 年 9 月に設立されたサイトは、2012 年 7 月現在、月に 250 万ユーザーが訪れ、月間 5,800 万ページビューを記録しています。ネット経由の売上は、dinos 全体の売上の約半分を占めています。

今回は、AdSense 導入の背景や社内での調整、AdSense 導入によるメリット等についてマーケティング部の菊池 寛之氏に伺いました。


AdSense を導入された理由、経緯を教えてください。
 サイト収益の多角化を図るため、また、離脱するユーザーのトラフィックをマネタイズするために導入しました。AdSense に決めた一番の要因は、いつでも止めることができるシステムと契約形式でした。
 まず、2011 年 4 月にテスト導入をして、その後、2012 年のゴールデンウィーク頃に本格的に導入し AdSense の掲載ページを大幅に増やしました。その結果、一気に収益が伸びました。

AdSense 導入以前に行われていた収益化の施策・サービスがありましたら教えてください。また、ご検討されていた別のサービスがありましたら教えてください。
 AdSense の前はアフィリエイトを利用していました。サイトに出す広告を自ら選べることと、後にアドネットワークを利用することを考慮してデータ分析用として実験的に導入していました。
 AdSense は配信される広告を選べないのが一番の懸念点でしたが、実際に導入してみると、配信される広告の URL レベル、広告のカテゴリレベルで簡単にコントロールすることができました。AdSense 導入後、収益はアフィリエイトに比べて AdSense が圧倒的に高かったです。

AdSense を導入するにあたって、社内からの反対意見はありましたか?
 時間をかけて理解を得ました。他部署へは、クリック率などの数字を用いて説得しました。例えば、AdSense の導入前や導入後で、ネット通販の売上に変化がなかったことを挙げて、説得しました。
 併せて、「ユーザーからの苦情を一件でも受け取った場合は AdSense の掲載をやめる」ということも伝えました。結果的にはコンバージョンにも変化がなく、苦情も一切受け取らなかったので、ユーザーに役立つ情報を届けられ、広告の質が良いことを証明できたと思います。
 依然、広告表示に対する反対の声は多かったですが、上司の「ユーザーが広告から同業他社のサイトに行くのは、そちらの方が優れているからだ。それは、広告ではなく商品の課題だ。同業他社よりもより魅力的な物を売れば、ユーザーは逃げない。」という商品に対する自信がある言葉がプロジェクトを進める勇気となり、最終的にサービスの改善にもつながりました。

株式会社ディノス
マーケティング部
菊池 寛之氏
導入は事前の予想よりも簡単でしたか。難しかった部分などはありましたか。
 AdSense の導入は非常に簡単でした。また、当社で掲載したくないカテゴリ等のブロックも管理画面で簡単に設定できるので助かります。あまり使用するつもりはないですが、URL 単位で広告をブロックできるのもポイントですね。

AdSense の運用にどの程度、人員や時間を割いていますか。
 AdSense の運用にはリソースがかからないので、一人で運用しており、効率的に収益の多角化につながっています。

今後、Google へ期待することについて教えてください。
 SSL/HTTPS のページは AdSense が対応していないので、これらのページにも AdSense を掲載するために、できれば早く対応してほしいです。また、dinos に表示される広告主単位のパフォーマンスやクリエイティブ等が見られるようになると、広告主としてのマーケティング情報として参考になる部分が見えてくると思いますので、是非とも Google には期待しております!

Posted by 石田健介(ストラテジック パートナー マネージャー)、野田美稀 (Inside AdSense チーム)

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2012 年 8 月 29 日