スマートフォンの収益化: 目標設定のヒント
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Wednesday, May 16, 2012
先日、Google Play のアプリ ダウンロード回数が 110 億回を突破しました。携帯端末の小さな画面でコンテンツを利用するユーザーは増え続けています (参照)。 こうした状況から、メディア側もモバイル化を進めて、モバイル専用のコンテンツを作成することが重要となります。ビジネスのモバイル化を成功させたら、最適化を実施して収益を上げることができます。以下で、モバイル コンテンツを最大限に活用する方法を簡単にご説明します。なお、最適化を行う際には、事前に必ずモバイルでの明確なビジネス目標を設定するようにしましょう。
■ 目標の重要性
モバイル戦略に特別なルールはありませんが、成功するモバイル ビジネスには必ず明確な目標が設定されています。オンラインだけでビジネスを展開されている場合、お客様に適したコンテンツや訪問数が目標になるでしょう。地域限定のコンテンツを扱う場合は、モバイル コンテンツに地域性を取り入れることも有効です。いずれにしても、ビジネスの目標はユーザーのニーズに合わせて設定することが重要です。
目標を設定する際には、何を優先すべきか見極めることが重要です。新規顧客の獲得を目標にするのが当然と思われるかもしれませんが、モバイル用のフォーラムや掲示板のサイトを考えてみてください。こうしたサイトの運営者はユーザーに存在を認識してもらい、自分たちのサイトを利用してもらうことを希望しますが、それは既存のユーザーが活発な議論を行っていれば自然と達成されるものです。こうした場合は、新規顧客の獲得よりも、ウェブサイトを最適化し、ユーザーにより参加してもらうことに注力するのが良いでしょう。
それでは、こうした目標を考慮した上で、モバイル ユーザー向けにコンテンツを最適化するヒントをご紹介します。
目標 1: トラフィックの増加と新規顧客の獲得を促進する
- クロス プロモーション: 既存のユーザーを利用して、コストや手間をあまりかけずに新規ユーザーをモバイル サイトに誘導します。
- 広告: モバイル向け検索連動型広告の品質 (注1) を評価する際に、サイトのモバイル対応度が考慮されるようになっています。携帯端末への広告配信について詳しくは Google のモバイル広告のサイトをご覧ください。
- 言語: モバイル メディアが最も利用されている国は、中国、韓国、アメリカ、そして日本です。利用状況を地域別にトラッキングして、特定の地域で人気のあるアプリがあれば、その地域向けにコンテンツを作成することをおすすめします。
- コンテンツ: 新しいモバイル ユーザー向けに、斬新でユニークなモバイル コンテンツを作成しましょう。例えば、男性誌 Men's Health ではターゲットとしているユーザーは、フィットネス クラブにいる時にスマートフォンで音楽を聴く傾向があることを発見しました。そのため、ユーザーがフィットネス クラブにいながらサイトを便利に閲覧できるよう、エクササイズ専門のモバイル サイトを立ち上げたのです。
目標 2: ユーザーを引き付ける
- ウェブサイトの最適化: 目標の 1 つとして、外出先からコンテンツにアクセスするユーザーを、長い間サイトに滞在してもらいたいと考えている場合は、Google アナリティクスを利用して最も効果的なコンテンツを特定してください。ウェブ解析大手 Omniture の 2010 年の調査 (注2) によると、携帯端末をターゲットとする場合は、PC 向けのサイトよりモバイル専用サイトを用意した方が効果的であり、訪問 1 回あたりのエンゲージメント (収益、ページビューなど) が平均して 75% 高くなるそうです。
- ブランド エンゲージメント: ユーザーがサイトやサービスに様々な方法で簡単に利用できるように、携帯端末の拡張機能 (GPS、カメラ、SMS) を利用すると効果的です。
目標 3: 収益を最適化する
- 利便性と収益の最適化: モバイル専用サイトを作成する際は、総合的な利便性とサイト運営者としての目標達成を第一に考えるようにしてください。
特に、核となるビジネス モデルが広告収益ありきで構築されている場合や、収益全体に占める広告収益の割合が大きい場合は、一層の配慮が必要です。使用する広告ユニットやフォーマットは、コンテンツの質を落とすことなく最大限の収益を上げられるよう、慎重に選択しましょう。
モバイル広告フォーマットの種類を確認するには、Google のサイト運営者様向けガイドをダウンロードして、実際にご覧いただくことをおすすめします。
以上、「サイト運営者様の目標」を 3 つのカテゴリに分けて簡単に説明いたしました。ご自身のサイトに合った最適化方法を見つけられるよう、いろいろと模索してみてください。
注1: モバイル向け検索連動型広告の品質について (英語のみ)
注2: Omniture の 2010 年の調査について (英語のみ)
Posted by Robbie Wetherell - モバイルチーム サイト運営者担当
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2012 年 5 月 16 日